【現場考察】稲刈り作業を外部委託したことで恐れていた事件が発生した
こんにちは。代表の備前 仁です。
天候にも恵まれて稲刈り作業も終盤戦となってますね。皆さんはもう終えられましたか?
今回は、今後どんどん加速していくであろう農作業の委託について恐れていたことが実際に起こったので
私なりに考察してみました。
先日、新潟へ訪問営業に行ってきました。
その際、近くを通ったので仲良くさせていただいている農家Uさんへ様子を伺ったら
ちょうど稲刈り最中だったのですが、お邪魔することにしました。
農作業の主である旦那さんと一通り、使っていただいている水田除草を中心とした春作業などの情報交換し
稲刈り作業に戻った後、奥様とのお話が興味深い内容だったので、このブログを書こうと思います。
ある几帳面で頑固な高齢農家(お爺さん)さんが稲刈り作業を外部委託することから話が始まります。
そのお爺さんは腰が悪く入院していて、今年は機械も扱えないのでコンバインで稲刈り作業を委託するのですが
委託作業者に圃場の場所を説明するため、奥様(お婆さん)に託します。
お婆さんは目印として圃場に棒を刺したことを委託作業者に伝えます。
しかし、棒を確認した委託作業者は違和感を覚えます。
何とまだ刈り取るにはまだまだ青い状態だったのです💦
作業委託者は何度もお婆さんに確認し、本当に刈っても良いのか?本当にお宅の田んぼか?と聞いたそうです。
するとお婆さんは「先祖代々の田んぼで明らかにウチの…」
後から分かったことですが、お婆さんは認知症もあったとのことです。(認知症を悪く言うつもりはありません💦)
不安を抱きつつも、委託者は刈り取ります。
刈った後、役場まで土地台帳を確認しに行ったそうですが、その事実に啞然としてしまいます。
そう!もうお気づきかもしれませんが、その田んぼは高齢ご夫婦のではなく、私が訪問した農家Uさんのもち米田んぼだったのです!
Uさんの無農薬もち米の田んぼは高齢夫婦の田んぼの隣にあって、
以前もUさんの田んぼの一部に間違って除草剤を掛けられてしまったことがあったそう。
時すでに遅し。
委託作業者は確認を何度もとって指示された通りに行っただけですが、作業者はUさんに対し平謝り。
刈ってしまったもち米は当然青く、未熟なもみも相当数あったそうです。
Uさんも正直、強く怒りをぶつけることもできません。冷静に起きてしまったことへの事実を受け止めようとしています。
しかし、その後のお爺さんの態度にブチ切れたそうです。
何と近くを通りかかったときに明らかに目が合った際に、完全スルーされてしまったそうです。
さらにはお爺さんは間違って刈ってしまった委託作業者に対して全ての責任を押し付けていたことを
Uさんが間接的に聞いていたことも怒りの火に油を注ぐ形になってしまったようです。
直接、お爺さんが謝ってきてくれたら穏便に済ませようともしていたそうですが…。
とても残念な結果と事実を聴くこととなり、私もいたたまれなくなってしまいました。
何が言いたいか。
農作業の委託のみならず、事業や私生活等全ての関りを持つ周囲の方々とは誠実に向き合わなければいけないなぁということ。
これからますます他人によって農作業の代行が進みます。
人の思い込み、言った言わない。など様々誤解を生むケースが考えられます。
既に対策はやってはいるかと思いますが、ミスを生まない方策も作業委託者側でも十分に整備しなければなりません。
今後の大きな課題のひとつですね。
今年も穏やかに稲刈り作業が終えることを祈っています。
ではまた!