粒剤の植穴処理に!スポット簡易散粒器「パラ助」の再販

2020年の製造を最後に在庫限りで販売していたスポット散粒器「パラ助」
ある園芸農家さんの一言で販売を再開したいと思います。

トマトやきゅうりの植穴処理(殺菌剤)に苦労してる

パラ助を販売していたものの、恥ずかしながら実際はどういったシチュエーションでお使いいただいているかほぼ把握しておりませんでした。
とある日、園芸農家さんと交流することがあって、普段どんなことに苦労されているか聴きました。
そうしたら
「トマトやきゅうりの植穴処理に苦労している」
「植穴に1~2グラムの殺虫剤を入れるのに適当になってしまうし、しゃがんでのさぎょうなので大変」とのことです。
詳しく聴くと殺虫粒剤にたまに付属している「サジ」いわゆる軽量スプーンで撒いている。

そのサジの容量摺り切りで1無いし2グラムになっていて
さらに高いところから振りかけることができないので、植穴のそばに近づけて撒かなければならない。
それを何千穴やらなければならないから、腰は痛いし辛いので量も適当になって、結局殺虫剤を追加で買いに行かなければならないということです。

その作業が正確にラクになる道具があったらいくら出します?

それなら以前作っていた「パラ助」で解決できるじゃないかと思った私は「その作業が正確に散粒出来て、作業が楽になる道具があるならいくら出しますか?」との問いに
その農家さんは25,000円は出してもいいと答えました。
当時、1万強ほどで販売していたのですぐさまこれは復活させるしかないと思ったのでした。

試作と試験

早速、会社に戻り設計担当と協議。当然図面は残っているのでもう一度作って試験してみようという流れになりました。
殺虫剤「アドマイヤー粒剤」を購入し、早速試験。

腰を曲げずにできそうでしょ?

■散布する量の調整

図のようなノブを回すことでニギリ代が制限されます。排出先端の開口部隙間が調節できる仕組みです。

■いざ試験

  1. 予め秤で500グラム計量した粒剤を本体ホッパーに入れる

  2. 1プッシュ2グラムの設定する(上図)

  3. 秤の上に粒剤を撒き、実際に2グラムになるよう調整すると同時に1プッシュ握る感覚を身体に覚えさせる。

  4. 1プッシュを10回繰り返すことを1セットとし、掲示されたグラム数をホワイトボードに書いていく。(このとき1セット20グラム刻みなら正確)

  5. それを25セット行うとホッパーの粒剤500グラムは無くなる

  6. 実際にスタッフ6名から実際にやってもらった

■結果のほどは

この人は25セットの後、余って5プッシュして無くなった。
理論上、全体250穴に対し約6グラム足りなかったという計算になります。
ちゃんと仕事できている範囲内と思いますがいかがでしょうか?

結局、人の感覚になってしまうのでは?

握る時間が長かったら沢山排出してしまうし、握る間隔を一定に保たなければなりませんので、人によってバラつきも出てしまいます。
より散布を正確にするコツは、握るタイミングを”一瞬”にすることです。比較的に一定のリズムで握ることが誤差の少ない散布を可能にします。
人によって少しのバラつきはあるにせよ、範囲内であれば良いじゃないですか?

もう以前のようにしゃがんで散粒することもなければ、比較的正確に散粒できる道具であれば仕事もラクに時短も可能ではないでしょうか?

実際に畑に穴作って粒剤を撒いてみた

試験と同じく2グラム設定をした様子

■本体のみ

こちらは定植前の植穴処理に最適化

■付属のノズルを付けたバージョン

こちらは局所的になってしまうので、植穴処理よりも移植後の株元処理に向いています。

販売は?

これまで水稲メインの製品が多く、園芸品目は不得手ということもありなかなかPRしてこなかったという反省をしつつ

2025年の1月より再販いたします。

完成しましたらまた報告いたします!最後まで読んでいただきありがとうございました!