不耕起栽培 「ローラークリンパー」ユーザーズレポート
都心部にてサラリーマン農業を営む
都心部で農業は大規模消費地において大変有利ですが、一方で小規模農業は大量生産が難しいのが課題です。
私たちのこれまでの活動の一部を聞いてご連絡をいただいた農家さん、平日は企業に勤められております。
これまで緑肥すき込みで肥料の使用を低減させる農法に取り組んでいる中、不耕起栽培の情報収集をされる中で弊社の活動を知ったようです
汎用耕転機のアタッチメントローラークリンパー
お客様のご依頼を受け、今年の1月末、現地に訪問しました。
お話をお聞きしながら耕転機に取り付けるために寸法取りなどを行いました。
手押し式ローラークリンパーをベースに
耕運部分が取り外せ、様々な作業機に付け替えができる機器に対応できる仕様にし、
会社に持ち帰り、ローラークリンパーの製造を着手。
3カ月ほど時間をいただき完成させ、4月の末に再度訪問し納品とともに早速試運転。
若干の問題があり修正が必要でしたが、求められる状態で麦(えん麦)をクリンプ
なぎ倒すことはできました。
1mあたり115キロの重量が必要で
今回は耕転機取り回しや軽トラックの乗せ降ろしのこともあり、幅800mmの仕様にしました。
その後のレポート4月
その後、様々な場面で使用した時やその後の内容を詳細にレポートしていただきました。
2024年4月29日 ローラークリンパー作業後
倒れているように見えますが、その後起き上がってくる麦もあったそうです。
レポート共有の了承いただき、金子先生にもアドバイスを求めました。
密度が高いことは十分のその後のクロップカバー成果に期待するも、まだ麦が若いように見えるのでしなりがあり、1本1本クリンプする力が伝わっていないのでは。とのご回答をいただきました。
その後レポート5月
5月5日 作物(かぼちゃ?)を植えつけ
やはり麦が起き上がってきていました。まだ早かったんですね。
むしろこのくらいの時期がクリンプするのに適期だったかもしれません。
5月15日 再クリンプ
うまくクリンプできているように思います。
その後レポート6月
6月12日撮影
再び麦が復活
種を撒く麦の密度が高かったのかもしれません。
6月22日 結局枯れが進まない青々とした麦は刈ってしまったそうです。
その後レポート8月
8月2日 収穫前
どこに作物があるのか見えません…(汗)
ご本人曰く、窒素飢餓=肥料不足の症状がはっきり出ている。肥料の投入方法に工夫が必要で追肥したところから雑草が生えてきたそう。
今回はこのような結果にはなりましたが、土の有機化、団粒構造、栄養の変化は瞬時に変換するものではないので中長期的に評価される必要がありそうです。
しかし、この状態から気づきや学ぶことも多そうです。
■この程度の雑草は作物にどう影響しそうか?許容範囲であるのか?
■その間の防除などはどうするか?
■作物(かぼちゃ)は目標とする収量は達成できたか?
8月17日撮影 収穫後
この土の下でどのような状態になっているのかとても興味深いです。
土に養分が加わっていることを期待しつつ、来年もチャレンジに応援したいと思います。
レポートのご協力、誠にありがとうございました。